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犬の漫才師 [雑記]

村上春樹のデビュー作である「風の歌を聴け」に出てくる。

 

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/09/15
  • メディア: 文庫

ラジオのリクエスト番組の中でひたすら、リスナー相手に軽妙な-いや、はっきり言おう、軽薄な-ことをしゃべる続けるようなDJ。そんな彼を主人公が、ある種蔑んだ意味合いを込めてそう呼ぶのだ。

 

犬の漫才師。

 

ところがある日、彼は番組の冒頭でいつになくまじめな口調で語り始める。ある病気のために寝たきりになり病室から一歩も外へ出ることができない、そんなリスナーから届いた手紙を紹介してから、ある言葉でしめくくる。そして最後にこう付け加えるのだ。

 

「この曲が終わったらあと一時間50分、またいつもみたいな犬の漫才師に戻る。御静聴ありがとう。」

 

 

かなり支離滅裂な(最初に読んだときの私の感想)この小説の中で、この場面がやけに印象に残っていて、以来この「犬の漫才師」という言い方を、わりと気に入ってたまに使っている。

 

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全然関係ないけど、、、、今日会社で友達と話してて思ったこと。

私は自分のことを、比較的多趣味な方だと思ってる。世の中のいろいろなことに興味がつきないことを、自分でも幸せなことだと思ってるけど、一方でひとつのことを極められないという面もあるのかなとも思ったり。多趣味といっても、時系列的に統合すると、というだけであって、手を付けたけどもうやめちゃった趣味も多いかな・・・。

金銭的なこともあるし「これってどうよ」と思ったりもしたけど、でも。。。

ある時期にあることが楽しくて夢中になって、たとえ今はやっていなくても、そういうことの一つ一つの積み重ねが、今の自分を形作ってるんだろうな。趣味だけじゃない、いろいろな苦い経験も、無駄ではないと信じたい。というか、無駄にはしないように何かを考えていくのが、大切なのかな。

 

って、この歳になってやっとそんなこと考えるようじゃ・・・(苦笑)

 

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さて。

そういうわけで、犬の漫才師は明日から花粉のない南の島へ逃避行です。みなさんメンテ明けに、お会いしましょう。

 


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